予防歯科
予防歯科について
予防歯科とは
予防歯科では、虫歯や歯周病を予防するための検査やケアを行っています。
虫歯や歯周病は発症してしまうと、痛みや不快感が伴いますし、歯を失うこともあります。一方、予防に取り組んで虫歯や歯周病にかからなければ、つらい思いをすることはありません。この点を踏まえて、定期的にメインテナンスを受ける習慣を付けましょう。
予防歯科の重要性
日本人は欧米と比較すると、年齢とともに歯を失う率や入れ歯の使用率が高いことが厚生労働省の調査で明らかになっています。
この根源には、日本では「予防のために歯科クリニックに通う」という習慣がまだ浸透しておらず、虫歯や歯周病になってから治療を受けるケースが多いという事実があります。
歯科クリニックでは歯を失わないように治療を行いますが、虫歯や歯周病は治療をしても発症前の状態に戻せるわけではありません。
虫歯や歯周病を予防することは、歯を守ることに加えて糖尿病や心筋梗塞、脳梗塞などのリスクを減らすことに役立ちます。
歯磨き指導
歯磨き指導とは
なぜ歯磨きをするのでしょうか?歯磨きで何を取り除くのでしょうか?こんなこと考えたことがありますか?日本人のほとんどは虫歯と歯周病の原因を混合しており、正しいケア習慣を知らないままでいます。
当クリニックではここにフォーカスした飲食習慣・生活習慣の改善と、正しいブラッシング法についてご提案しております。新しい次元の簡単・確実なブラッシング習慣を取り入れてみませんか?
歯磨き指導と併せておこなうこと
歯磨き指導は、以下の方法を組み合わせて行います。
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POICウォーター
当クリニックでは、POICウォーター(タンパク分解型除菌水)を用いた歯磨きをお薦めしています。POICウォーターは、歯の表面に付着しているプラークという細菌の集合体を化学的に分解し除菌する効果を持つ液体歯磨き剤のことで、大変難しいプラークの除去を容易にします。
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オーラループ
オーラループは、虫歯予防作用が高いジェル状の歯磨き剤です。ポリリン酸を含有しており、使用時にリン酸カルシウム化して歯面をコーティングしてくれます。
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音波歯ブラシ
一般的な手用の歯ブラシによるプラークの除去率は25~30%程度と言われており、特に歯間部や歯周ポケット(歯茎の溝)内は除去されずに残ったままで虫歯や歯周病の原因になります。音波歯ブラシが出す微細な音波は、振動でプラークを破壊し除去できることから予防効果が高いと言われています。
3DS
3DSとは
3DSとは、Dental・Drug・Delivery・System(デンタル・ドラッグ・デリバリー・システム)の略で、虫歯や歯周病の予防効果を高めるために行う予防歯科治療です。専用のマウスピースに薬剤を注入して装着し、虫歯菌や歯周病菌を除菌、悪化の原因である歯垢の定着を集中的に抑えます。
口腔内の虫歯菌や歯周病菌は、PMTCなどのクリーニングである程度は除去できますが、完全に除去することはできません。3DSは残っている細菌を集中的に除菌するので、効率的に口腔環境を改善できます。
こんな方におすすめしています
成人の場合
- 虫歯や歯周病になりやすい
- 詰め物や被せ物などの治療が多い
- 口臭が気になる
- 矯正治療を始めようと思っている
- 歯が生え始める幼児がいる(母子感染防止)
- 自分の口腔ケアに自信がない
- 健康にもっと気を使いたい
小児期の場合
- 虫歯になりやすい
- すでに虫歯が多数ある
- 乳歯から永久歯に生え変わりそう(感染防止)
3DSの流れ
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Flow01
初診
虫歯のある患者さんには、まずは虫歯治療を受けていただきます。顕微鏡検査を行い、口腔内の状況をお調べいたします。
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Flow02
歯のクリーニング
除菌の効果をより高くするため、PMTCでお口の中をクリーニングいたします。また、患者さんのオーダーメイドマウスピースを作製します。
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Flow03
除菌治療
マウスピースに薬剤を注入し、除菌治療を行います。PMTCを行った後なので、効率のよい除菌治療を実現できます。
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Flow04
ホームケア
マウスピースを用いてホームケアを行っていただきます。
※約7日間 -
Flow05
顕微鏡検査
再検査を行い、検査結果をもとに口臭が改善されているかを判断していきます。
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Flow06
メインテナンス
細菌が再発しないよう、しっかりとメインテナンスを行いましょう。
3DSの概要
治療期間と回数の目安
治療期間 | 2週間程度 |
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治療回数 | 3回前後 |
治療前の注意点
- 各種国民健康保険の適用外となります
- 虫歯や歯周病の予防効果はありますが、3DSだけで予防できるわけではないので他の方法との併用をおすすめしています
- 薬剤に対するアレルギー作用が出ることがあります
3DSの費用
3DS | ¥44,000 |
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プロバイオティクス
プロバイオティクスとは
人間の体には悪玉菌と善玉菌(プロバイオティクス)が共存しています。しかし、ストレスや生活習慣の変化により、口腔内フローラ(口腔内細菌叢)のバランスが崩れてしまい、悪玉菌が優勢になる場合があります。そこで減少してしまった善玉菌をプロバイオティクスの摂取で増加させ、悪玉菌の繁殖を抑制し、便秘や下痢、アレルギーをはじめ、虫歯や歯周病の予防に役立てています。
こんな方におすすめしています
- 忙しくて通院できないため、自宅でケアしたい
- 妊娠中に虫歯になってしまったが、薬が飲めない
- 健全な口腔状態を持続させ、再発を防止したい
プロバイオティクスの流れ
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Flow01
善玉菌の選択
善玉菌にも様々な種類と特徴があるので、ご自分にあった善玉菌を選ぶことが大切です。
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Flow02
善玉菌を育てる
定期的に善玉菌を補給し、体内で菌を育てていくことが大切です。
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Flow03
菌質改善で体質改善
口腔内の菌質を高めることで、全身の健康維持にもつながっていきます。
プロバイオティクスの概要
治療前の注意点
- 各種国民健康保険の適用外となります
- 寝ているときは唾液の分泌量が少なくなることから、寝る前に噛まずに利用するように注意してください
歯のクリーニング(PMTC)
歯のクリーニング(PMTC)とは、歯に付着したステインや歯石を取り除き、ツルツルした歯の表面や本来のきれいな歯の色に導く治療です。
ご自宅でのセルフケアでは落としきれないバイオフィルムを取り除くことで、虫歯や歯周病の予防にも効果的です。
治療期間 | 3か月毎を推奨 |
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治療回数 | 1回 |
Meritメリット
- 歯の着色も改善することができます
- 細菌を付きにくくする効果があります
- 虫歯、歯周病のリスク低減につながります
Demeritデメリット
- 各種国民健康保険の適用外となります
- 歯の汚れ具合によっては、時間を要します
定期歯科検診をおすすめしています
歯周病と虫歯は歯を失う原因となりますし、歯周病菌が心筋梗塞や脳卒中のリスクを高めることもわかっています。そのため当クリニックでは、お口の中を清潔に保つための定期検診をおすすめしています。
年に3~4回程度定期検診を受けていただければ、歯のクリーニングを含むメインテナンスで虫歯や歯周病のリスクを低減できます。毎日のセルフケアと合わせて、ぜひ当クリニックのプロケアをご利用ください。